ビンボーへの憧れ

昔から貧乏に憧れていて「大東京ビンボー生活マニュアル」を全巻揃えて何度も読み返したり、「銭金」(銭形金太郎)というTV番組を毎週欠かさず見ていました。

バリバリ稼いでじゃんじゃん使う生活に対する反省

おそらく疲れていたんだと思います。

残業がとても多かったので、毎月の給料もそれなりの金額を貰っていましたが、ストレス発散のために大して欲しくもないものを衝動買いしたり、徹夜で酒を飲んだりしてお金を使い切っていました。
残るのは虚しさばかりでした。

そして、お金を「バリバリ稼いでじゃんじゃん使う」生活よりも「ほどよく稼いで賢く使う」生活に憧れるようになりました。

しかし、会社に「給料はそんなにいらないので、仕事を減らしてください」とは言えないので、生活は変わらず貧乏に暮らす人たちを扱った漫画やTV番組を見ていただけでした。

ビンボーさんの3つのタイプ

「銭金」には3種類のビンボーさんたちが出演していました。

1つ目は、ただ貧乏になってしまった人で、将来の夢や希望はありません。
だらしない人が多く、部屋の中がゴミ屋敷のようになっている人が結構いました。
見ていて面白いのは、このタイプの人たちですが、段々出て来なくなってしまいました。

2つ目は、将来の夢に向かって貧乏している人たちで、芸人志望やアイドルの卵などです。
個性が強くて面白い人もいますが、売名が目的で貧乏とは思えない人が出てくることが多かったです。

3つ目は、自給自足貧乏さんです。
いなかに住んで、食料は自分で農業をして手に入れるなど、自給自足によりなるべくお金を使わないことを目指す人たちです。
人気があるらしく、番組の最後の頃はこのタイプが主流になっていました。

当時、貧乏に憧れていたのは私だけではなかったようで、「銭金」は人気番組になっていましたし、似たような番組も放送されていました。

しかし、貧困が社会問題になるにつれてこのような番組は終わってしまいました。
貧乏を楽しむ余裕が社会からなくなってしまうのは残念です。

ベトナムでビンボー生活を実現

私は2015年初めから、生活の中心をベトナムに移しました。

その頃は、ビンボーへの興味は薄れていたのですが、しばらくするとお金を使わない生活になっていることに気づきました。
ベトナムは物価が安いのですが、それ以上にお金を使っていません。
多分、ベトナム人よりもお金を使っていないんじゃないかと思います。

その1番の理由は、欲しいものがないことです。

日本では用事もないのにビックカメラやヨドバシカメラをうろついて買うものを探していましたが、こちらではそんな気はまったく起きません。

Amazonや楽天を見ても買えるわけではないので見なくなりました。

唯一の例外はAmazon Kindleで電子書籍を買うことです。
ただ、本を読む速度には限界があるので、そんなにたくさんは買えません。

このような物欲が湧かない(=刺激のない)状況が自分にとって良いのか悪いのか分かりませんが、しばらくはこの生活を楽しみたいと思います。