大手広告会社の電通で起きた新入社員の過労自殺事件で、上司が不起訴になったそうです。
この上司が自殺の原因となった残業にどのように関与していたかは分かりませんが、ちゃんと起訴して責任を明らかにすべきだと思います。

もしも、パラハラが行われていたり、過度の残業を積極的にやらせていたとしたら、その責任をとるべきですし、そういう行為に対してペナルティが課せられるということを知らしめるべきだからです。

オフショア開発では鍛えるという考えは禁物

オフショア開発でインドや中国、ベトナムの人と一緒に仕事をしていると、成長してもらうために叱ったり、難しい仕事をしてもらったりということがまったく理解されないことに気づきます。

プライドが高く、怒鳴られることを嫌う人たちですから、後々になっても「あの時は叱ってくれて有難う。」なんて考える人は皆無です。

オフショア開発を始めた頃は「なんで分かってくれないんだろう。」と悩んだものですが、よく考えてみると日本の考え方の方がおかしいような気がしました。

彼らにとっては、自らを成長させるのは自分自身の責任であり、他人が考えてくれるものではないのです。
たまたま、仕事を通じて成長するとしても、それは彼らに能力あったから仕事をさせてもらっただけなのです。

叱られたり、無理な仕事を押し付けられて、つらくなったら「これを乗り越えたら成長するぞ。」とは考えずに、さっさと辞めてしまいます。

使う方としては、「鍛えてやる」などと考えずに、普通に使って「駄目なら人を変えてしまう」のが正しいようです。

社内に潜む危ない管理職

私自身、前の会社で管理職になったときは、部下からすると相当暑苦しかったと思います。
遅れれば残業はさせるし、失敗すれば叱り飛ばしていました。

その時は、「部下を鍛えるためだ。」とか「期待している部下じゃなければ叱らない。」から許されると思っていました。

こういう考え方がまったく駄目だとは思いません。
仕事もスポーツと同じように成長するためには、苦しみに耐えて限界を乗り越えていく必要があるからです。

でも、周りの管理職を見ているうちに考えが変わりました。
明らかにサドとしか思えないような叱り方をする管理職や、マネジメント能力がないために部下を長時間残業に追いやって平然としている管理職を見たからです。

教員が体罰を行ったり、いじめを見過ごしたりといったことを聞きますが、学校だけでなく、会社にも暴力的な人な無責任な人は存在します。

でも、会社の中は治外法権で、隣の課長が部下に対してひどいことをしていても、上司でなければなかなか注意できません。

本当に部下のことを思っていて、加減をわきまえている管理職であればよいのですが、外から見ても区別はできません。

それならいっそのこと、叱ったり、長時間残業させたりということを禁止してしまった方が良いと思います。

そのためには、電通の事件で上司の責任を明確にして、不適切な管理は刑事罰に問われる可能性があるということを知らしめた方が良いと考えるわけです。