ベトナムでは、流行っている飲食店が手抜きでダメになることが頻繁にあります。

美味しいブン・ボー・フエの店

ベトナムでは、ブン・ボー・フエ(Bun Bo Hue)という麺料理が有名です。
元々は、ベトナム中部のフエ発祥の料理ですが、北部でも南部でもよく食べられています。
ベトナムの麺料理といえばフォーが有名ですが、ホーチミンではブン・ボー・フエのお店の方が、フォーのお店よりも多いような気がします。

ある日、私の家の前にブン・ボー・フエの店ができました。
試しに食べてみると結構美味しく、とくに時間を掛けて煮込んだと思われるスープが絶品でした。
店はどんどん繁盛して、朝はいつも満席になるほど混んでいました。

変わってしまったスープの味

しばらく経った頃、再びその店でブン・ボー・フエを食べると味が変わっていました。
とくにスープの味が落ちていました。
明らかに味の素が大量に入っている味です。
おそらく、客が急激に増えたことによってスープが足りなくなったのでしょう。

それ以降、その店に行くのは止めました。
でも、家の前なので店の様子は目に入ってきます。

客足は明らかに落ちていました。
それを挽回しようとメニューを増やしたりしましたが、結局閉店してしまいました。

この他にも、繁盛した途端にサービスが悪くなったり、値段が上がったりする店がたくさんあります。
そして、その多くは客に見捨てられて閉店してしまうのです。

こういう店を何軒も見ながら「せっかく繁盛していたのにもったいない」、「もう少し謙虚に続ければ、もっと儲かるのに」と思っていました。
日本人の私から見ると、ベトナム人はその場しのぎで将来のことを全く考えていないように見えたからです。

ベトナム人の方が正しいかも・・・

でも、この頃考え方が変わってきました。

商売が繁盛してお金が儲かるといっても、それが長時間働く理由にはならないわけです。
忙しいなら手を抜いて、それでお客さんが減ったら、店をたたんで儲けたお金で暮らせばよいのです。

日本人は「仕事は続けなければならない」とか「商売は成長しなければならない」と考えがちですが、今の日本を見ているとそれで未来が良くなっているようには思えません。
むしろ将来の不安は増しているように見えます。

忙しければ手を抜いて、その日その日が楽しければ良いというベトナム人の考え方の方が正しいような気がして来ました。