ベトナムといえばバイクの洪水が有名です。
あれだけバイクが溢れていてよく事故が起きないものだと感心していたのですが、実は結構交通事故は起きています。

目の前で宙返りしたバイク

妻の実家へバイクで向かっていたときのことです。
目の前を1台のバイクが走っていました。

そのバイクは70歳くらいのお婆さんが運転していて、買い物の帰りなのかたくさんの荷物を積んでいました。
荷台には大きな包みを載せ、ハンドルの両端にもビニール袋をぶら下げていました。

私は、そのバイクの斜め後ろを走っていたのですが、突然そのバイクからガサガサと音がしたのでおかしいなと思った瞬間、そのバイクは前方に宙返りしました。
ハンドルにぶら下げていた荷物が前輪に挟まってしまったようです。

バイクは真っ逆さまになり、お婆さんも路面に叩きつけられました。
直ぐにバイクを止めて振り返ると、お婆さんは後から来たバイクの前輪に頭をぶつけられてしまいました。
しかも、ぶつけたバイクはそのまま走り去ってしまいました。

救急車を呼ぼうかと思ったのですが、他のバイクは気にせずお婆さんの横を走り抜けていきます。
そのうち、お婆さんは自分で立ち上がり、バイクを起こして荷物を積み直し始めました。
大した怪我ではなかったようです。

タクシーが屋台と衝突

オフショア開発の委託先に行こうとタクシーに乗っていたときのことです。
小さな屋台を押して道を渡ろうとしていたお婆さんにタクシーがぶつかってしまいました。
屋台もお婆さんもひっくり返ってしまいましたが、スピードが遅かったため、大した怪我はなさそうです。

タクシーの運転手が慌てて降りたので、お婆さんの様子を見に行ったのだとばかり思っていました。
ところが、運転手は車の全面を確認してお婆さんを怒鳴り始めました。
どうも傷がついたと怒っているようです。

それに対して、お婆さんも一歩も引かず言い返してきたので、運転手はあきらめて戻ってきました。

確かにお婆さんが強引に渡ろうとしてぶつかったので、お婆さんにも非があったとは思いますが、日本なら歩行者優先ですから、いきなり相手を怒鳴るようなことはしません。
しかし、ベトナムではルールが違うらしく、お婆さんに謝るそぶりは一切見せませんでした。

それにしても、バスで老人や子供に席を譲る人たちと、転倒したお婆さんを見て見ぬ振りをして走り去っていく人たちや怒鳴りつける運転手のどちらがベトナム人の本質なのか考えてしまいました。

国の中には、たくさんの人がいて、いろいろな性格の人がいるので、国民性を云々するのは意味がないことだとは分かっているのですが、あまりの違いに驚いてしまいました。