腹がたって仕方がない

先日、ベトナムのホーチミンの空港でとても頭にくる出来事がありました。

サンドイッチの売店で

その日は朝出発の便に乗るため、朝早くにホーチミンのタンソンニャット空港に来ていました。
出国審査、セキュリティチェックを無事に終え、搭乗ゲートのそばで座っていると急にお腹が空いてきました。
まだ搭乗開始まで1時間以上あります。
飛行機に乗ると直ぐに食事が出てきますが、それまで持ちそうにありません。
仕方がないので、売店で何か食べ物を買うことにしました。

空港内をうろついているとサンドイッチを売っている店がありました。
「このサンドイッチと水をください」と目当てのサンドイッチを指差しながら店員に言うと、「6ドルです」店員がいうので20ドル紙幣を渡しました。
店員は、私から受け取った20ドル紙幣をレジにしまうと、サンドイッチをショウケースから取り出し私にくれました。

そして、彼女は「6ドルです」と私に言いました。

私 「もう払ったじゃないか。」
店員「もらっていません。」
私 「20ドルを払ったでしょ。」
店員「もらっていません。」
私 「20ドルを払ってレジにしまったでしょ。」
店員「もらっていません。」

何を言ってももらっていないの一点張りです。

もう一人の店員も寄ってきて、二人で何やら話しています。
その後、ニヤニヤ笑いながら私を見ました。
そして、私を小馬鹿にしたような態度で「6ドルです」と繰り返しました。

周りの客も私たちの方をじっと見ています。
お金を払った証拠はないので、これ以上言い争っても私に勝ち目はなさそうです。
あきらめてもう一度お金を渡しました。
その日は、そのことを思い出すたび腹がたって仕方がありませんでした。

妻にも馬鹿にされ

ベトナム人の妻にその話をすると「バカじゃないの」と言われてしまいました。
妻が言うには、品物をもらう前にお金を渡してしまったら、騙し取られても文句は言えないそうです。
止むを得ず事前に払うとしてもレシートは必ず受け取ってならないというのです。

確かに市中で買い物をするときには、私も品物と引き換えにお金を払うように注意しています。
それが、空港の中ということですっかり油断していました。

「たかが20ドルくらいのことでせこい」と言われてしまうかもしれません。
こんなことをいつまでも気にしていてもしょうがないとは分かっているのですが、あの店員のニヤニヤ笑いを思い出すたびに腹が立って仕方がありません。

せめて、店員が丁寧に「大変申し訳ありませんが、お客様の勘違いではありませんか」くらい言ってくれれば、これほど腹が立たなかったと思います。