ラボ契約とは「ある一定期間で発注する仕事量の最低量を保証する契約」と定義されています。
日本での準委任契約に当たるものと思っていたが、最近は違っているらしいことに気づいてきました。

準委任契約では、出来上がった成果物の責任を受託者は負いません。
しかし、受託者には、委託者の指揮命令に従って遅滞なく作業を進めることができるスキル・知識があり、業務に耐えうる健康状態の要員をあてる責任があり、要員が委託者の期待に応えられない場合には、これを是正する責任があります。
つまり、成果物の完成責任こそありませんが、要員を管理して業務遂行に支障があれば対策する責任があるわけです。

この頃のラボ契約は・・・

しかし、この頃のラボ契約はまったく変わってきています。
引き合いがあってから技術者を採用し、プロジェクトの管理は完全にお客様に任せ、技術者の管理費を徴収していくというシステムです。
つまり、人材紹介エージェントに総務・経理サービスが付加されたサービスと考えた方がわかり易いと思います。

このやり方の場合、日本から管理者を常駐させることが必須になります。各種手当やベトナムでの所得税を会社が負担することになるので、常駐させる要員の収入の1.5倍から2倍の費用が掛かります。
また、別々に働いていた技術者たちでチームを作るので、日本人管理者はチームビルドから始めなければなりません。

ベトナムに子会社を作ろうとしているお客様にとっては、まず試しにこのサービスを使うことによって事業がうまくいくかどうかを見極められるというメリットがあります。
子会社を作ろうとするくらいの意気込みがあれば、日本から常駐者を派遣して、技術者を一から指導していくことも、さして問題にはならないはずです。

お客様を混乱させないために

問題は、準委任契約を求めているお客様もいるのに、同じ「ラボ契約」という言葉を使っていることです。
開発を外部に委託することで自社の負荷を減らしたいお客様にとっては、常駐者が必須とされるやり方では意味がありません。それよりは、委託先がちゃんと管理するやり方の方が望ましいはずです。
本来は、請負契約を結べば良いのでしょうが、事前に仕事の内容が決まらないなどの理由で準委任契約にせざるを得ない場合もあります。

そのようなお客様が委託先を探すときに「ラボ契約」というキーワードで探した場合に、現状では2つの異なるタイプのサービスが混在しているため、紛らわしいことこの上ありません。

以前は、準委任契約の意味で使用する方が正しかったはずですが、今ではあちらの方が多数派となっているので、こちらがサービスの名称を変えなければならないのかもしれません。