ベトナムのオフショア開発発注先に仕様説明をしていると、なかなか理解してもらえないことがあります。
日本とベトナムの制度や文化の違いによるものです。
しっかり説明しておかないととんでもない仕様で作られてしまうことがありますが、日本人にとっては常識なのでついつい忘れてしまいがちです。

漢字の音読み・訓読み

これはベトナムだけではありませんが、大体の言語では1つの文字の読みは1つです。
それに対して日本語では、同じ漢字でも複数の読み方があります。
これをどうしてもベトナムの技術者は理解してくれません。というよりは理解はしているけれど、プログラミングになると忘れてしまうんです。

例えば、人の一覧表を出力するときに氏名の漢字コード順に並べてしまいます。
漢字コードは人間には判別出来ませんから何の意味もない順序に見えてしまいます。

それから、リストボックスの選択肢を漢字コード順に並べることもよくあります。

住所表記

ベトナムの住所表記は、欧米と同じように小さな地域から大きな地域へと書いていきます。
それに対して日本では、大きな地域から小さな地域へと書いていきます。

また、ベトナムでは住所は通りに沿って番号が付けられています。
それに対して日本ではブロック(町)に対して住所が住所が割り当てられています。

ベトナム人にとって日本の住所の表記の仕方は非合理的なものに見えるらしく、テストデータを作る時などに文句を言われてしまいます。

中央政府と地方政府の関係

ベトナムでは、中央政府と地方政府は一体です。
地方政府は、中央政府の下部組織に過ぎません。

それに対して日本では、中央政府と地方政府はそれぞれ独立したまったく別のものです。
中央政府と地方政府でデータのやり取りをするとき、データの内容などに厳しい制限が掛かるのは当たり前なのですが、これもベトナムの技術者には理解してもらえません。

彼らにとっては、中央政府と地方政府は同じものなので、その間でデータをやり取りするときに制限が掛かったり、面倒な手続きを行わなければならないのは、意味が分からないようです。

一応、地方自治の重要性や太平洋戦争の反省などから現在の制度になっていることを説明するのですが、話しながら本当に意味があるかなと、こちらも疑問に思ったりします。