残業時間の上限規制について

仕事をうまくやるコツ

以前の職場で、とても忙しい職場に配属された私は毎月長い時間残業していました。
それなのに、次々と仕事を仕事を私に割り当てる上司がいました。
その上司は、周りに暇な人がいても、私に仕事を振ってきました。
ある日、その上司と酒を飲みに行った時、思い切って聞いてみました。

私 「暇そうな人がいるのに、なぜ私に仕事を割り当てるのですか?」
上司「仕事をうまくやるコツはな、忙しい奴にやらせるんだよ。」

何を言っているのか分からず、何も言い返せませんでした。
その上司と私の関係は悪くなかったので、私を評価したうえでの行動だと思います。
しかし、管理者としてはあまりに無責任だと思います。

規制を無視する管理職

私がいた会社では、サービス残業発覚後、残業時間の上限遵守やサービス残業の禁止などをことあるごとに管理職に教育し、違反者がいないか厳しく監視しています。

それでも部署によっては、上限を超える残業をやらせたうえで、残業をつけさせないということをやっている管理職がいました。

あるプロジェクトで人手が足りなくなり、他事業部から2週間ほどT君を借りた時のことです。

私 「申し訳ないけど、明日休日出勤してもらえない?」
T君「できれば休ませてもらえませんか。休日出勤しても残業をつけられないんですよ。」
私 「何で?つければいいじゃない。」
T君「実は、今月の残業制限の30時間を超えているので、つけられないんですよ。」
私 「会社の制限は50時間だよね。」
T君「そうなんですが、原価を抑えるために30時間以上はつけるなと言われています。」
私 「でも、結構忙しそうだよね。」
T君「ですから、毎月つけられない残業が結構あるんですよ。」

いろいろ話をしてみると、サービス残業の他にも、出勤簿上は代休をつけて実は出勤させられるなど、いろいろとルール違反をしているみたいです。
その事業部ではそれが当たり前で、文句を言えない状況のようです。

実効性のある制度改正を

現在、労働基準法を改正して、残業規制を行おうとしています。

それ自体は良い方向だと思いますが、規制が掛かることで出勤簿につけさせないなど、長時間労働が表面化しにくくなるのではないかと心配です。

IT業界の健全な発展のためにも、単に規制を作るだけではなく、それを着実に守らせる仕組み作りをしっかりと行ってもらいたいものです。