日本人の文章作成能力が低いからオフショア開発は失敗する?

ベトナムのオフショア開発企業で働くようになってから、少しでもプロジェクトの成功率を上げるためにいろいろな情報を調べるようになりました。

今、オフショア開発に関して書かれた書籍を読んでいるのですが、その中に気になる記述がありました。
それは「日本人の文章作成能力が低い」、「日本語は論理的ではない」というものです。
それゆえにオフショア開発プロジェクトは失敗することが多いというのです。

果たして本当でしょうか。

設計書作成能力の向上は永遠の課題

確かに新入社員たちの文章作成能力は高いとは言えません。

しかし、決してそれを放置しているわけではなく、レビュー等を通じて文章作成能力の向上を図っています。

その本では文章作成技法として「1つの文章に1つの意味」、「全てに項目番号を付与する」、「記述粒度を揃える」、「言葉を厳密に定義する」、「否定文を肯定文に変える」などを挙げていますが、いずれも日本国内だけで開発していた頃から良い設計書を作成するための技法として言われてきたことばかりです。

つまり、分かりやすい設計書は、決してオフショア開発だけに必要なことではありません。国内でも設計書の質が悪かったために失敗したプロジェクトはたくさんあります。また、それに対して手をこまねいていたわけではなく、改善努力を業界全体として長らく続けてきたわけです。

ただ、IT業界にはどんどん新人が入ってきますし、技術の進歩に合わせて設計書に書かなければならないことも変わり続けています。

本当は、業界全体で統一した様式を定義して、みんながそれを使えれば、文章作成能力を高める教育も充実していくのでしょう。しかし、未だ技術の進歩が止まりそうにないので、統一様式の実現は無理のようです。
当分の間は今の地道な努力を続けていくしかありません。