ベトナムでシステム開発の生産性向上させようとする場合、多くの人たちの協力が不可欠です。
そのとき犯しやすい間違えは、①現地の人にすべてを任せきりにしてしまう、②背景や目的を説明せずに命令だけを行ってしまうというものです。

現地の人に任せきりにしてしまう

そんないいかげんなと思われるかもしれませんが、意外とこのパターンで失敗しているところは多いです。
私が調達部署でオフショア開発プロジェクトの支援を行っていた時に、うまくいっていないプロジェクトのPMと話をすると、任せきりにしているタイプが多かったです。

オフショア開発を行っている会社では、自分たちのやり方に問題があることは認識しています。
機会があれば欧米や日本の優れた手法を取り入れたいと考えています。しかし、具体的なやり方を知らないので改善できずにいるのです。

日本の会社の中には「20%生産性を向上せよ」とか「品質を30%改善せよ」と結果だけを求めるケースがあります。
また、手法だけを伝えてどのように実施するかは現地任せにするケースも多く見られます。

数値目標だけで生産性や品質は上がりません。また、どんなに優れた手法でも適用するにはいろいろなノウハウがありますし、組織に合わせて変えていくことも必須です。
しかし、経験の少ないオフショア開発の技術者たちは、どのように行動すれば良いのか分からず、些細なことで悩んで進まなくなってしまうのです。
その結果、優秀な技術者でもつぶれてしまうことがあります。

本気で改善するのであれば、細かく面倒を見て、一緒に汗を流してあげることが必要です。

背景や目的を説明せずに命令だけを行ってしまう

背景や目的を説明することは、改善を行う際に一番重要でありながら、最もなおざりにされていることではないかと思います。

ベトナムでは、管理者が担当者に作業指示を出す場合、ほとんどが命令形式で行っていきます。
ですから担当者は、常に不満と噂を抱えています。

そこに負荷が掛かる作業手順の変更などをやらせようとすると、すぐに不満が爆発します。
面と向かって文句を言われることもありますし、言わない場合でも改善手順は無視されます。

ただ、彼ら自身も自分たちの手順に問題があることは理解していますから、なぜ手順を変えなくてはならないかを丁寧に説明しておけば、積極的に改善に取り組んでくれるようになります。