ベトナムのスタッフ教育

ベトナムのレストランでは味やサービスの質が直ぐに変わってしまう

昔と違い、ベトナムでは綺麗なレストランや食堂が増えています。
以前は、中心部しか綺麗なレストランはなかったのですが、最近は周辺のエリアにも綺麗なレストランが増えています。
店の雰囲気だけではなく、料理の見た目が良く味もおいしいところがたくさんあります。

良いレストランを見つけると定期的に通うようになるのですが、しばらく間をおいていくとすっかり変わってしまっていることが少なくありません。
味やサービスが変わっているのです。

ある麺料理の店は、丁寧に出汁をとったスープがとても美味しかったのですが、しばらくして行ってみると化学調味料を大量に入れたスープに変わっていました。

別のチェーンのフエ料理の店では、混んでいるにも関わらず、店員が店の隅でおしゃべりばかりしていて、帰った客のテーブルをいつまでも片付けようとしません。
掃除していないのか、テーブルや窓ガラスも汚れが目立ちます。

ベトナム人はとても敏感なので、このような店は直ぐに客が来なくなります。

こういう傾向はチェーン店で顕著です。
おそらく従業員の管理がうまくいっていないためだと思われます。

日本の良いサービスは当たり前のことではない

それにひきかえ日本のレストランやコンビニなどのサービスはとても素晴らしいです。
学生アルバイトでもきちんとした仕事をしています。
マニュアルがあるチェーン店だけでなく、もっと小さなお店でも教育が行き届いているのは驚きです。

日本にいるとなんとも思わないのですが、海外に行くと日本の良質なサービスが当たり前のことではないことに気付かされます。

 

日本の従業員管理ノウハウをオフショア開発に活かしていきたい

以前から、レストランの従業員教育をシステム開発プロジェクトに応用できないかと考えていました。

システム開発では、新しいプロジェクトが立ち上がるたびに、チームを編成します。
大きなプロジェクトでは、一緒に仕事をしたことがない人ばかりでチームを作ることも珍しくありません。
そのような場合、メンバーがプロジェクトに慣れるまで非常に時間が掛かるのが普通です。

これを解決するためにマニュアルを整備したり、要員の配置を工夫したりしましたが、あまり効果はありませんでした。
やはり、システム開発は高度なノウハウが必要ですし、事前に手順を定めることが難しい作業がたくさんあるからです。
それで結局あきらめてしまいました。

しかし、今携わっているオフショア開発でもう一度チャレンジしたいと思っています。

文化の違いはありますが、設計が主体の国内開発よりも、製造主体のオフショア開発の方が定型的な作業が多く、外食産業等のノウハウを適用しやすいと考えているからです。

ただ、その試みがうまくいったとしても、ベトナムのレストランのようにサービスレベルを維持できないということが起きないように気をつけたいと思います。