オフショア開発での会社の選び方
オフショア開発をやってみようと決断したら、まず委託先の会社選びを行わなくてはなりません。
良い会社を見つけるのは日本国内でも大変ですが、海外だと言葉の問題や制度の違いなどがあり、さらに難しくなります。
ここでは会社選びの参考となるように、主に誰が設立したかにより会社を分類し、それぞれの特徴を述べていきます。ただし、会社はひとつひとつ違うものなので、ここに記述している特徴に当てはまらない会社もあると思います。あくまで参考情報のひとつとお考えください。
会社の種類
設立者によって以下の4種類に分類しました。
- 日本への留学経験または就業経験がある人が設立
- 現地IT会社(事業拡張して日本向けオフショア開発に進出)
- 日本企業が設立
- 現地在住日本人が設立
日本への留学経験または就業経験がある人が設立
経営者が日本語を流暢に話せるので安心感があります。また、規模はそれほど大きくないことが多いので、トラブルが起きた場合に経営者に直接話ができることが多いです。普段から経営者とうまく付き合えれば、問題が起きた時の対応は早いです。
ただし注意しなければならないのは、経営者と同じようにブリッジSEの日本語力が高いわけではないことです。社長と意気投合して発注してみたら、技術者は全然ダメだったというのはよくあります。
また、留学経験のみの場合や就業期間が短い場合は、プロジェクト管理能力が低い場合があるので、よく確認してください。
現地IT会社(事業拡張して日本向けオフショア開発に進出)
数人規模の小さな会社から数千人規模の非常に大きな会社まで、いろいろな会社があります。
当然、実力もバラバラと言いたいところですが、意外と共通点は多いです。
まず、規模が相当大きな会社でも日本語能力が低い点です。おそらく日本市場で日本語ができることがどれだけ重要かを経営層が理解していないせいだと思われます。
それとプロジェクト管理能力が低い会社が多い点です。オフショア開発だけだとどうしても実戦経験が不足します。問題が起きても発注側が対応してしまい、オフショア側に対応させないケースがよくあるからです。
悪い点ばかり挙げてしまいましたが、良い点もあります。
それは小規模な会社は価格が安いことです。
いろいろと苦労はありますが、うまくやれれば外注費を大幅に節減できます。
日本企業が設立
日本法人が窓口になったり、日本法人の社員がブリッジSEとなる場合が多く、日本語能力は当然高いです。
問題が起きた時も、日本側窓口にクレームを出せるので、話が通じやすいです。
また、開発方式や管理手順などを親会社から引き継いでおり、品質面でもしっかりしています。
その代わり、価格も高めなことが多いです。
ちょっと注意が必要なのは、親会社が非IT系の会社の場合です。
その場合は、当然プロジェクト管理能力は親会社にもないので、どの程度の力があるかは見極める必要があります。
現地在住日本人が設立
日本人なのでコミュニケーションに問題はありません。
しかし、日本人の能力・経験に負うところが大きいので、よく確かめる必要があります。