ベトナムはバイク中心の社会から抜け出せるのか
ベトナムでは道路の整備が進んでいる
いろいろと国民から批判されることが多いベトナム政府ですが、私から見ると頑張っているように見えます。
例えば道路ですが、次々と整備して渋滞の解消に役立っています。
10年前は、市中心部から会社に行くのは30分くらいだったのですが、1、2年経つと渋滞のせいで1時間以上掛かるようになりました。
それから自動車やバイクはかなり増えましたが、移動時間は減っています。
十分とは言えないまでも、政府が計画的に道路の整備を行っている成果だと思います。
自動車の税金を高くすることで保有台数の伸びを抑えていることも影響しているのでしょうが、他のアジア(とくに台北やバンコク)と比べると非常にうまくコントロールしていると言って良いと思います。
歩道の整備はうまくいっていない
道路の整備と並行して歩道の整備も進めているのですが、こちらはうまくいっていません。
道路の幅を拡張するときに、歩道がない場所に歩道を作ったり、狭い歩道を拡張したりしているのですが、沿道のお店が勝手に使うので、歩行者が歩くスペースがないのです。
写真のように商品を置いたり、テーブルと椅子を置いたり、店のバイク置き場にしたり、やりたい放題です。
写真ではかろうじて歩くスペースはありますが、まったくない場所の方が多いです。
ベトナムでは、バイクに乗ったまま買い物をする人が多いので、車道ぎりぎりまでせり出さないと客が来てくれないという店側の事情も分かるのですが、これでは税金を使ってお店の拡張工事をやってあげているようなものです。
それにバイクに乗れない小さな子供やお年寄りが危険です。
ベトナムでは、小さな道でもバイクがたくさん通りますし、マナーの悪い運転手が多いので、子供一人では外に出すのは非常に危ない状態です。
日本のようにガードレールを設置すれば解決するのかもしれませんが、バイクで買い物するのがとても不便になるので無理だと思います。
かと言って歩道がこのような状態だと、みんながバイクを使い続けるでしょうから、地下鉄などができたとしてもこの状態は解消されないでしょう。
果たして10年後のベトナムはどうなっているのでしょうか。
バイク中心の社会から抜け出しているのでしょうか。