著作権者の権利ばかりではなく、利用者の権利も考えて欲しい

著作権関連のニュースが2つありました。
『恋ダンス、もう踊れない? アップ動画に削除要請』と『JASRAC、音楽教室から著作権料徴収 10年間、埋まらなかった両者の「溝」』です。

恋ダンス、もう踊れない? アップ動画に削除要請

TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のエンディングテーマ「恋」。出演者によるダンスが人気を呼び、自分も踊ってみたという姿を動画投稿サイトYouTubeなどに投稿する人が相次ぎました。ところが17年9月以降、その動画を削除するよう、星野さんが所属するレコード会社が求めています。

ちょっと分かりにくいのが、YouTube側とJASRACは包括契約を結んでおり、投稿者に代わってYouTubeが使用料を支払っています。
そうすると問題ないように思えるのですが、実は著作権そのものではなく、著作隣接権を侵害しているそうです。

著作隣接権とは、著作物の伝達・媒介者に与えられる著作権法上の権利で、CDなどの音源を複製したり、公衆に送信(アップロード)する権利です。

今回の件は、市販のCDをそのまま流して撮影した動画をアップロードしたことが著作隣接権侵害となっており、もし自分たちで演奏した音源を使っていれば問題にはならないそうです。

JASRAC、音楽教室から著作権料徴収 10年間、埋まらなかった両者の「溝」

日本音楽著作権協会(JASRAC)は、音楽教室での演奏について、来年1月から著作権料の徴収を始めることを正式に発表し、文化庁に使用料規程を届け出ました。

JASRACは、音楽教室の年間受講料収入の2.5%相当を著作権使用料として運営会社から徴収しようとしています。

JASRACが音楽教室から著作権使用料を徴収する法的根拠は、著作権法22条に定められた「演奏権」で、著作者は、その著作物を、公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として上演し、又は演奏する権利を専有するというものです。

音楽教室の運営側は、「音楽教室での練習や指導は公衆に聞かせることを目的としたものではなく、演奏権の侵害には当たらない」として争うようです。

方針決定機能をJASRACから切り離してはどうか

この2件に共通しているのは、従来は問題にしていなかったことが突然著作権の侵害に当たるとされているところです。

JASRACやレコード会社などが一生懸命知恵を絞って権利をお金に換えようと躍起になっているのでしょうが、ちょっとやりすぎだと思います。

例えば、私はCDのレンタルせず、購入しています。
買った時、元のメディアが破損したときのことを考えてバックアップは取っています。
知らなかったのですが、MDやCD-R等のブランクメディアにも著作権料が上乗せされているそうです。

購入した時に著作権料は払っているのに、知らない間に二重取りされていたわけです。

iPodなどの携帯音楽プレーヤーのストレージからも著作権料を徴収しようとしたこともあったそうです。

JASRACにとっては、著作権料をとればとるほど儲かるでしょうから、適正な徴収よりも収入を増やすことに一生懸命になってしまうことは、仕方がないのかもしれません。

独立した組織にしておくよりも、エンターテイメント業界の育成や発展を担う団体の一部にしてしまうか、方針を決める外部機関を作った方が良いと思います。

大きな組織にすると、既得権益や利権が絡んで不透明な意思決定が多発する恐れがあるので、外部機関を作るのが現実的でしょうか。

そうすることで、著作権者に偏らず、利用者の権利もちゃんと守るように制度が発展していけば良いなと思います。